腰痛には急性と慢性があります。
急性痛はいわゆる『ぎっくり腰』とよばれるものであり、慢性痛は3カ月以上痛みが続くものをいいます。
症状は様々で、腰部の痛みで日常生活に支障が出たり、時には足に神経痛症状が出る場合もあります。
治療対象は、手・足に痛みや痺れがまだ出てない場合や、手・足の症状がたまに出る場合。逆に手術を勧める場合は手・足の症状が止むことなく出ている場合です。鍼灸治療では手に負えない場合もございますのでご了承ください。
最終的には外科手術が必要となる場合がありますので、原因を特定し早めの治療をお勧めいたします。
筋肉が原因である場合と、骨が原因である場合と、心因性が原因である場合と様々ですが、鍼灸治療はすべてに適応いたしております。
適応でない場合とは、足に痛みがずっと走る場合や、腰椎の圧迫骨折は不適応であります。
特に4と5の疾患は背骨のどの場所でも起こり得ます。
4は椎間板と言われるクッションが背骨と背骨の間からはみ出てしまい、ひどい場合は脊髄神経を圧迫して手や足に痺れや痛みを出させます。腰椎椎間板ヘルニアの場合は、ぎっくり腰のような激しい腰痛と、ヘルニアによる下半身の痺れが同時に起こります。
5は背骨と背骨にズレが生じて、背骨の中を通っている脊髄神経を圧迫して痺れや痛み等の症状を出します。主に腰部で起きやすく、特徴的な症状は間欠性跛行という症状がでます。
間欠性跛行とは、しばらく歩くと足が痛くなってくるといった症状です。腰痛が出ない場合があります。
当院でも疑いがあれば整形外科にて画像診断をお願いし治療範囲内であれば施術させて頂いております。整形外科での診断で非常に多く重症化してしまうと鍼灸治療では手に負えなくなり外科手術をお勧めする場合がございますので、早めの治療をお勧めいたしております。
治療範囲は、背部・腰部・臀部・大腿部が主となります。腰は様々な動きをします。上半身を前方に曲げたり後方に反ったり、左右にひねったりと複雑な動きをします。また、股関節の動きにも腰の筋肉は関係していますので症状によっては股関節や大腿部にも治療範囲を広げたりします。
痛みがある以上は鍼治療をお勧めいたしておりますが、どうしても鍼治療が苦手な方には指圧やマッサージでも治療させて頂いております。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の場合は、炎症がとても強く患部を触ると熱感があったり、動くのがつらい場合は湿布や氷嚢等で冷やして患部の熱を取ってあげるのが有効です。椎間板が飛び出しているところや背骨がズレて狭窄しているところは、背骨と背骨を繋いでいる筋肉が固くなっているのでこれをほぐしてあげれば腰痛は無くなります。
また、腰痛がなくなれば痺れなどの足の症状も軽減されていきます。ただし、椎間板が脊髄神経をひどく圧迫していたり(足先まで痺れている)、狭窄が進んでいると腰痛が無くなっても手足の症状は残りますのでこの場合は手術をお勧めいたします。
腰痛治療は痛みが出てからの期間が長いほど治療回数も多くなります。
1回で良くなる方もいれば5回ぐらいかかってしまう方もみえます。とにかく早めに治療を行い、完治後は1カ月に1回~2回ぐらい鍼灸やマッサージで筋肉をほぐしてあげるメンテナンスをしてあげると腰痛も出にくくなりますのでよろしくお願いいたします。
※腰痛治療で来院される場合はジャージやスウェットなどのズボンで来院されると治療が
しやすいのでよろしくお願いいたします。